
はじめに――診断して終わりにしない。パーソナルカラー診断がブライダル事業のデータ資産になるまで
シンシアカラーズでは、企業様向けのパーソナルカラー診断・セミナーを中心にご提供しておりますが、おかげさまでブライダル企業様にお声がけをいただく機会にも恵まれております。
今回は、都内の格式ある結婚式場のバンケットにて開催されたブライダルフェアでの事例をもとに、私たちが「診断して終わり」にしない理由についてご紹介したいと思います。
目次
【開催概要】
●日時:2026年8月
●会場: 都内の格式ある結婚式場
●診断数: 43名(ご新婦様)
●診断士: 武田実佳、小池ひろみ、土谷久美子、長坂裕子、大崎めぐみ、赤坂あゆみ
●内容: クイックフォーシーズン診断 + カラーアドバイス

【診断は結果ではなく、入口】
パーソナルカラー診断は、お客様にとって二つの入口だと考えています。ひとつは、花嫁様がこれから理想のドレスを見つけていくための入口。もうひとつは、すでに気になるドレスを決めていらっしゃる花嫁様が「本当に自分に似合っているのか」を確かめる、再確認の入口です。診断士は、花嫁様がその日どちらの入口に立っていらっしゃるのかを丁寧にお聞きしながら、それぞれの気持ちに寄り添うことを大切にしています。
そして、パーソナルカラー診断は、ブライダル企業様にとっても大切な入口だと私たちは考えています。診断そのものは、お客様お一人おひとりに似合う色をお伝えする、それ自体が価値のあるコンテンツです。そのうえで企業様がさらに知りたいのは、その先――「診断結果が、実際の接客やドレス選びにどうつながったのか」ではないでしょうか。
今回、当日ご参加いただいた40組を超えるお客様の診断結果と、実際にご案内した衣裳への反応を突き合わせて分析したところ、いくつか興味深い傾向が見えてきました。
【見えてきたこと(1):カラータイプを超えて支持されたドレス】
「診断結果のシーズンにぴったり合うドレスだけが選ばれる」というのは、実はよくある誤解です。今回の分析では、パーソナルカラーの枠を超えて幅広い層から支持を集めたドレスがいくつかありました。
くすみピンク系や、爽やかなグリーン系は、パーソナルカラータイプを問わず反応が良い傾向がありました。診断結果を軸にしながらも、こうした「パーソナルカラータイプを超えて似合いやすい色」を押さえておくことで、試着のご提案の幅を広げられる可能性があります。
【見えてきたこと(2):時間帯によってドレスの見え方が変わる】
診断士からは、「日中の明るい光の下ではビビッドなオレンジ系のドレスが輝いて見えたが、夕刻に近づき照度が落ちるにつれて、逆に青系のドレスが美しく見えるようになった」という所感が上がりました。
これは、暗い場所で青色の感度が相対的に高まる「プルキンエ現象」という視覚の性質によるものと考えられます。披露宴の時間帯(日中か、夕刻以降か)によって、映えるドレスの色味が変わってくる可能性がある――これは、色を専門に扱う私たちだからこそお伝えできる視点だと考えています。
【見えてきたこと(3):会場の内装色とドレスの「相性」】
バンケットごとに、内装の色調はさまざまです。今回のバンケットは、レトロな趣とクラシカルなシャンデリアが特徴的な、温かみのある空間でした。
ある寒色系のドレスは、契約実績としては十分にあるにもかかわらず、当日の反応は伸び悩みました。要因のひとつとして、バンケットの内装色との色味の相性が考えられます。逆に、別のバンケットルームの落ち着いたモスグリーンの絨毯と同系色のドレスをご紹介した際には、お客様から「なるほど」という嬉しいご反応をいただく場面もありました。
バンケットの床や壁の色とドレスの色との「相性」をお伝えすることは、お客様が「そのバンケットでの自分自身の見え方」を具体的にイメージする、良いきっかけになるようです。
【見えてきたこと(4):お客様の言葉そのものにヒントがある】
診断士のメモを振り返ると、ドレスの名前以外にも、繰り返し登場する言葉がありました。
たとえば「キラキラ」という言葉は、ウィンタータイプのお客様やウィンターのドレスを指す文脈での言及が目立ちました。ウィンタータイプの持ち味である、華やかで澄んだ輝き――お客様の感覚的な言葉と、診断理論とがきちんと一致しているのは、とても興味深い発見でした。
興味深いのは、この「キラキラ」がパーソナルカラータイプ由来のものだけではなかった点です。オータムのドレスの中で、契約実績としては特に上位というわけではない一着が、当日の反応数では同シーズントップとなりました。同じラインの中でも、色味を問わず輝き感のあるデザインそのものが支持されている可能性が伺え、ドレスのテイストそのものが持つ「キラキラ」もまた、お客様の心をつかむ要素なのだと感じました。
こうした「お客様自身の言葉」を拾い集めていくことも、次のご提案の精度を上げるための、大切な手がかりになると考えています。
【見えてきたこと(5):色だけでなく、骨格タイプという視点も】
上半身にボリュームを持たせたフィット&フレアのデザインは、骨格ウェーブタイプの方に似合いやすい形と言えます。もし、お色味だけでは決め手に欠けると感じられる場面があれば、骨格タイプという視点をもう一押し添えることで、より納得感のあるご提案につながるケースもあります。
ただし、色も骨格も、「これだけが正解」と選択肢を絞り込むための物差しにはしたくないと考えています。診断結果にぴったり一致するドレスだけを候補にしてしまうと、かえって選べるドレスが少なくなってしまいます。むしろ「この色でも、こう合わせれば似合わせられる」という引き出しを増やすためのコンテンツとして、パーソナルカラーも骨格タイプもご活用いただけたら嬉しく思います。
【ご担当者様からよくいただくご質問】
Q. ブライダルフェアへの診断士派遣は、何組くらいの規模から依頼できますか?
A. 小規模なフェアから、今回のような40組を超える規模まで、企業様のご要望に応じて診断士の人数を調整してご対応しております。まずは想定人数やお時間枠など、フェアの概要をお聞かせいただけますと、必要な診断士数のご提案がしやすくなります。
Q. 分析レポートは標準でついてくるものですか?
A.診断結果とお客様の反応を突き合わせた分析は、ご希望に応じてオプションでご提供しております。フェア当日の診断のみのご依頼も可能ですし、次回以降の展示や接客の改善につなげたいという企業様には、分析まで含めたプランをご案内することもできます。詳しい内容や料金につきましては、お気軽にお問い合わせください。
Q.フェアの前に、ドレスをシーズンごとに仕分けしてもらえますか?
A.はい、可能です。近隣の店舗であれば実際に伺って拝見することもできますし、遠方の場合はホームページのお写真や画像データをお送りいただく形でも対応可能です。あらかじめ仕分けをしておくことで、当日のご案内がスムーズになるだけでなく、今回ご紹介したような「パーソナルカラータイプを超えて支持されやすいドレス」の見立てや、展示計画のご相談もしやすくなります。
【診断の先にある、事業への貢献を】
パーソナルカラー診断は、お客様お一人おひとりにとって特別な体験であると同時に、ブライダル企業様にとっては「その日限りのイベント」で終わらせてしまうにはもったいないほどの、豊かなデータの集まりでもあります。
シンシアカラーズでは、診断を実施して終わりにするのではなく、当日の診断結果とお客様の反応を突き合わせて分析し、次回以降の展示計画や接客のご提案につなげることも大切にしています。
現場で診断を担当する診断士は、純粋に「色」のプロフェッショナルです。そのうえで、シンシアカラーズの母体は、ブライダル業界に特化した広告代理店でもあります。長年ウエディングの広告・宣伝に携わってきた経験があるからこそ、バックオフィス側で、診断結果をその場限りで終わらせず、皆様の事業活動に還元できる形に翻訳することを大切にしています。
「診断して終わり」ではなく、「診断士と一緒に、次の一手を考える」。そんなパートナーシップを、これからも多くのブライダル企業様とご一緒できればと思っています。
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